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肺炎球菌ワクチンについて (11/10/26)

肺炎球菌ワクチンについて

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    肺炎球菌ワクチン(プレベナー)

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生まれたばかりの赤ちゃんはおかあさんからの移行抗体によって細菌やウイルスによる感染から守られています。移行抗体は種類によっては生後6カ月以上もつものもありますが、インフルエンザ菌に対する移行抗体は生後2カ月以内に、肺炎球菌に対する移行抗体は生後3カ月くらいで消失してしまいます。そのため、インフルエンザ菌による感染症は生後2カ月から、肺炎球菌による感染症は3カ月前後から発症するようになります。このため、移行抗体消失後は、ワクチンで抗体価を上げ、子どもたちを守ることが大切になります。

どうして日本では毎年細菌性髄膜炎で命をなくしたり、重度の後遺症を残すお子さんが絶えないのでしょうか?

*小児の細菌性髄膜炎の起炎菌は肺炎球菌とインフルエンザ菌が大半を占めます。

肺炎球菌、インフルエンザ菌はこどもの細菌感染症の二大起炎菌であります。

 肺炎球菌は鼻咽腔内の常在菌の一種であるため、幼稚園や保育園に通う年齢になると、ほとんど全てのこども達から検出されるようになるという調査もあります。肺炎球菌は血液中に入って菌血症を起こしやすい菌であり、血中に移行した肺炎球菌が中耳に達すると急性中耳炎を、肺に移行すれば肺炎を、髄膜に移行すれば髄膜炎を発症する危険が増えます。肺炎球菌は粘膜の浅いところで感染が起こった場合には軽症で済みますが、髄膜、肺など深いところで感染が起こった場合には重症化します。

*細菌性髄膜炎について

細菌性髄膜炎は重篤な疾患であり、抗菌薬療法の発達した現代にあっても早期の適切な治療が必要であります。5歳未満に多く全体の約半数以上を占め、それ以降の年齢では比較的少なくなります。治療しても死亡率は5~20%、後遺症が30%に残ります。多くは発熱、嘔吐、頭痛などの症状を示し、進行すると痙攣、意識障害が出現します。特に乳児では症状が不明確な場合があり、哺乳の低下、弱い啼泣、活動性の低下などの状態がある場合は髄膜炎を常に念頭におく必要があります。

*細菌性髄膜炎の予防には、ヒブワクチン(アクトヒブ)と乳幼児向け肺炎球菌ワクチン(プレベナー)の両方が必要です。

起炎菌に占めるインフルエンザ菌と肺炎球菌の割合が全体の4分の3を占めることを考えると、これらの菌による感染を予防することは非常に重要です。どちらかのワクチンを接種しているだけでは、細菌性髄膜炎対策としては不十分であり、今後わが国でも、ヒブワクチンとプレベナーの両方のワクチンの接種率を高めることが、乳幼児の細菌性髄膜炎の発症率を低下させるために必須であると考えます。「プレベナー」や「アクトヒブ」は、国の費用(公費)で全ての赤ちゃんが受けるべきワクチンだと思います。海外では公費で接種できる国が数多くあります。しかし、ヒブワクチンやプレベナーが定期接種に指定され、無料で接種できるようになるには、まだ時間がかかると考えられます。